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腰椎椎間板ヘルニア

2019/02/28

腰椎椎間板ヘルニアとは、脱出した椎間板組織が神経根を圧迫して、腰・下肢痛を引き起こす病態をいい、退行性疾患の代表的な疾患です。特徴的な自覚症状は、腰痛や下肢痛・しびれであり、筋力低下を生じることもあります。また、ヘルニアが巨大な場合は膀胱直腸障害が出現することもあります。

椎間板ヘルニアの直接の発生機転は不明な点が多いですが、発症の要因となる椎間板変性については、遺伝的素因や加齢、肥満、喫煙、そしてスポーツによる力学的負荷など、さまざまな要素が関係するといわれています。

20歳代、30・40歳代、次いで10、50~60歳代の活動性の高い男性に多いです。後発高位は、第4腰椎と第5腰椎間の椎間板、次いで第5腰椎と第1仙椎間の椎間板ヘルニアです。第3腰椎と第4腰椎間とそれより上位の椎間板ヘルニアは稀になります。2椎間以上に発生する多発性ヘルニアもありますが、複数のヘルニアが同時に症状を起こしている頻度は少ないです。

 

 
 

発症初期の腰痛や下肢痛が激烈であっても、数週~数か月の間に劇的に症状が改善する症例が多く存在します。これは、神経根性の疼痛の原因が神経根の物理的な圧迫ではなく、サイトカインなどの化学的物質による炎症によって惹起されるものなので、炎症が消退すれば疼痛が改善されることが多いです。また、ヘルニアが異物として認識され、マクロファージに貪食され自然吸収されることも報告されています。

椎間板ヘルニアは自然経過の中で症状の改善が期待できる疾患ですので、膀胱直腸障害や高度の麻痺を伴う特殊な症例を除けば、治療の第1選択は保存治療になります。