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上腕二頭筋長頭腱損傷|武蔵新城のY's鍼灸接骨院
2022/06/15
武蔵新城のY's鍼灸接骨院は、上腕二頭筋長頭腱損傷についてご説明いたします。
上腕二頭筋は、腕の力こぶの筋肉になり、肩甲骨の烏口突起に起始する短頭と肩甲骨の関節上結節に起始する長頭からなり、前腕の骨である橈骨粗面に停止します。上腕二頭筋長頭腱は、肩関節腔内を骨頭上部に沿って走り結節間溝に向かい、結節間溝のトンネルの中を通ります。上腕二頭筋長頭腱は結節間溝内で水平方向から垂直方向へと方向を変えるという解剖学的特徴により結節間溝で機械的刺激を受けて、摩耗しやすい構造となっていて、腱炎や腱鞘炎、ときには断裂も発生します。40歳以上になると加齢的変化により腱の変性が生じるために、とくに発生頻度が高くなります。
小結節に付着する肩甲下筋腱、およびその表層腱と線維を交えた大結節に付く横上腕靭帯が断裂すると、上腕二頭筋長頭腱が小結節を乗り越えて脱臼を起こすこともあります。
断裂の場合は、断裂音とともに激痛を伴い、腫脹と上腕部に皮下出血葉斑が出現します。上腕二頭筋の筋腹が遠位に移動して、腫瘤状に膨隆します。また、筋腹の近位に腱性の索状物を触れて、圧痛があります。損傷の初期は、疼痛のため屈曲力や握力が低下して、夜間の疼痛も出現しますが、2~3週間経過すると疼痛は軽減して、筋力低下はある程度回復していることが多いです。
腱炎や腱鞘炎の場合は、結節間溝部に圧痛を認めることが多いですが、著名な可動域制限はなく、投球時に上腕二頭筋に沿って放散痛を認めます。