脊椎分離症・すべり症|武蔵新城のY's鍼灸接骨
武蔵新城のY's鍼灸接骨院は、脊椎分離症・すべり症についてご説明いたします。
脊椎分離症とは、脊椎の上関節突起と下関節突起の間をつなぐ椎弓の峡部という狭い部分において骨性の連続を欠く生じたものをで第5腰椎に好発します。一方、脊椎すべり症とは上位椎体が下位椎体に対して前方にすべって移動している状態をいい、しばしば腰椎分離症に併発します。
脊椎分離症の発生頻度は全人口の5~7%で、さらにその10~20%が分離すべり症となります。スポーツ選での発生はその2~3倍になります。脊椎分離症の発生頻度は20~30代では男性に多く、40~50代では女性に多くなります。
以前は何らかの先天性要因が関与した骨癒合不全症という考え方が有力であったが、今日ではそうした先天性の要因よりも主たる原因は発育期の過度の運動による疲労骨折とその遅延治癒という後天性のもの、外傷性のものということで大方の見解の一致をみています。
脊椎分離症では腰部の鈍痛や疲労感があります。坐骨神経症状は脊椎分離症では一般にはなく、脊椎すべり症を起こすと坐骨神経症状を呈することがあります。また、罹患腰椎の棘突起に圧痛を認めたり、脊椎すべり症では外観上あるいは触診でその部分に陥凹を認めて、しばしば腰椎の前彎の増大を起こして、お尻が後方に突き出した状態になります。脊椎すべり症はレントゲン撮影の側面像で第5腰椎と仙骨の間で認めることが多いです。
脊椎分離症、脊椎すべり症ともに原則は保存的治療を優先します。青少年の脊椎分離症で腰痛を起こし始めたばかりのものは硬性コルセットによる厳格な安静固定で分離部の骨性癒合を得て完治を期待できます。脊椎すべり症が悪化して疼痛が著しいもの、持続する神経症状がある場合に手術の適応になります。
10年以上の自然経過をみると脊椎分離症だけの場合では予後は良好です。一方、脊椎分離すべり症に移行したものはいつまでも腰痛を訴えていることが多いです。